記事公開日
フェイクと本物を融合したドライガーデン|リアルと人工の境界を感じさせない植栽 千代田区
フェイクと本物を融合したドライガーデン |リアルと人工の境界をかんじさせない植栽
本文を記入してください
異なる環境の植物を、美しく共存させる新スタイル
今回ご紹介するのは、観葉植物とフェイクグリーンを取り混ぜた集合植栽です。
メインには人気の高い「フィカス・ウンベラータ」を配置し、その周囲にはアガベやサボテンといった本来なら屋外でしか生育できない植物と組み合わせました。
一見、自然には共存できない組み合わせですが、フェイクグリーンを効果的に取り入れることで、
まるで一つの世界観を持つような統一感あるドライガーデンが完成しました。
導入前の課題|「本物だけでは再現できない景観」
本文を記入してください
導入前のご相談内容は、「本物の植物でドライガーデンのような雰囲気を作りたい」というものでした。
しかし、アガベやサボテンといった多肉系の植物は、基本的に屋外の環境を好みます。
一方では、オフィスや商業施設などの屋内空間では、香料・湿度・気温の条件が大きく異なり、
それらを同じ場所に置くことは現実的に難しいという課題がありました。
また、管理面でも問題がありました。ドライガーデンを本物だけで室内に構成すると
日当たりの確保や水やりの頻度調整などが複雑化し、維持管理の負担が大きくなります。
そのため、デザインの自由度とメンテナンス性の両立が求められていました。
導入の決め手|フェイクグリーンを”部分的に”取り入れるという発想
本文を記入してください
底で採用したのが、「リアル×フェイクの融合植栽」というアプローチです。
メインには本物のウンベラータを使用し、その周囲にフェイクのアガベやサボテンを設置することで、
環境条件に縛られない理想的なレイアウトを実現しました。
フェイクを活かすポイントは、「どこに、どの程度使うか」。
全体のトーンや質感を統一させるために、フェイクの質感や色味にこだわり、
本物と見分けがつかない自然な仕上がりを演出しています。
デザインのこだわり|硬質な素材と柔らかな植物の対比
通路との境界にはイエローロックを敷き詰め、エリアを明確に区切りながら、
ドライガーデン特有の”無骨な美しさ”を表現しました。
しかし、硬い質感が続くと空間全体が冷たく感じられてしまいます。
そこで、あえてシダ類や蔓性の植物を取り入れ、柔らかな印象と動きを加えました。
この「硬×柔」のバランスが、今回の植栽デザインの最大のポイント。
フェイクとリアル、乾燥と湿潤、静と動。
異なる要素を絶妙に組み合わせることで、空間に奥行きと生命感が生まれました。
導入度の効果|維持管理の軽減と空間価値の向上
フェイクとリアルを混在させたことで、
・光量を気にせずに配置できる
・気温や湿度・空調に左右されにくく、美観を維持できる。
といった効果が得られました。
さらにドライガーデン特有の立体感や素材感が空間全体の印象を引き締め
通路からの視線を自然に誘導する効果も生まれています。
「フェイクを混ぜると安っぽく見えるのでは?」という懸念もありましたが、
実際にはリアルグリーンとの質感差がほとんど感じられず、
訪れる人の多くが「全部本物だと思った」と驚かれるほどです。
まとめ|リアルとフェイクの融合が生む、デザインの自由
本文を記入してください
植物の生育環境に制約されない自由なデザイン。
それを実現できるのがフェイクグリーンをとりいれた新しいスタイルの集合植栽です。
本物の生命感と、フェイクのノンメンテナンスな利便性。
それぞれの特性を理解し、適材適所で組み合わせることで
空間の表情は豊かになります。
今回の事例は”見た目のリアルさ”と”生育環境問題”を両立したドライガーデンとして、
多くのお客様から高い評価をいただいています。
これからも、環境条件に左右されない、持続可能で美しいグリーンスタイリングを提案していきます。
著者情報
下田博美
株式会社喜芳園 植物レンタルやフェイクグリーン販売事業を展開しており、社内に園芸装飾技能士(国家資格)、技能グランプリ厚生労働大臣賞受賞メンバーが在籍。株式会社喜芳園の取締役として、主に法人企業様向けにグリーンオフィスを提供しています。
【経歴】
航空会社勤務、秘書歴を経て、観葉植物販売店キトハを運営。インテリアショップの観葉植物コーナーも手がけ、贈答用からオフィス向けまで幅広く精通。「植物があるだけでオフィスの空気はガラッと変わる」ーーそんな想いを伝える情報を発信中です。
公式Instagram
